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2019年08月23日

本日、瀬戸内町役場が記者会見を行い、大型クルーズ船寄港地誘致計画を断念することを発表いたしました。

本日、瀬戸内町役場が記者会見を行い、大型クルーズ船寄港地誘致計画を断念することを発表いたしました。




https://www.youtube.com/watch?v=zV9eDK9GPsQ

記者会見の内容は、YouTubeをご覧ください。

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2019年08月13日

先日の検討協議会の様子についての記事です。 クルーズ船寄港地検討協(2019年8月11日:奄美新聞)

先日の検討協議会の様子についての記事です。

クルーズ船寄港地検討協(2019年8月11日:奄美新聞)

提言承認、提出受け鎌田町長 加計呂麻への入島回避盛り込む
「盆明けごろには結論」
 瀬戸内町が設置した「クルーズ船寄港地に関する検討協議会」(委員長・宮廻甫允鹿児島大学名誉教授)の第5回が10日夜、同町役場委員会室であった。事務局(同町企画課)が示した提言書案を、一部文言を変更し承認。観光管理計画の策定や、加計呂麻島へのクルーズ旅客入島回避などを盛り込んだ提言書を鎌田愛人町長に提出した。鎌田町長は「内容を精査し総合的に、町政運営をする中で適切な判断を下したい。盆明けごろには西古見地区への大型クルーズ船寄港地誘致を進めるのか、進めないのか結論を出したい」とした。

 協議会は昨年10月、町が推進する西古見地区へのクルーズ船寄港地誘致について、同町に適した寄港地について議論する場として設置されたもの。これまで4回実施。今年3月にあった第4回では、委員全員が意見を発表する機会が設けられるなどした。

 今回は事務局が6日までに委員に送付していた、同町に最適なクルーズ船寄港地のあり方について示す提言書案を審議。同案には、①自然環境・景観の保全・産業振興に向け専門家の意見を踏まえた適切な対策の検討②キャリングキャパシティ(環境容量)評価を含む観光管理計画策定・治安維持を含めた適正な旅客の観光管理の検討③奄美のブランド向上のための諸施策の検討・世界自然遺産推薦地への観光についての管理徹底の検討④原則、加計呂麻島へのクルーズ船旅客入島を回避すること⑤企画段階からの地元自治体・企業が参画できる仕組みの構築⑥町民への計画周知、多様な意見を聴取する透明性のある組織づくりの検討⑦協議会での委員の意見・要望について解決のための必要な措置を講じること―の7項目が盛り込まれた。

 同案作成のプロセスについては異議がなかったが、内容について議論。計画への賛否についての意見も出たものの、同案内容については一部文言の追加のみにとどまり、全会一致で承認された。

 宮廻委員長は「今後、クルーズ船について検討していく際に必要なことを取りまとめる形になった。意見を一本化できず、十分な提案ができたとは言えない。多くの意見を尊重した結果、こうした形でしかできなかった」と話した。

※全文はリンクよりお読みください。
http://amamishimbun.co.jp/2019/08/11/19859/  


2019年08月11日

2019年8月10日に行われた第5回「クルーズ船寄港地に関する検討協議会」において町長に提出された提言書の内容です。

2019年8月10日に行われた第5回「クルーズ船寄港地に関する検討協議会」において町長に提出された提言書の内容です。


8月10日(土)の第5回「クルーズ船寄港地に関する検討協議会」において提言書がまとまり町長へ渡されました。

以下その原文です。

令和元年8月10日瀬戸内町長鎌田愛人様提言書(瀬戸内町に最適なクルーズ寄港地のあり方について)

クルーズ船寄港地に関する検討協議会会長宮廻甫允瀬戸内町は、昭和31年に実久村、鎮西村、西方村、古仁屋町が合併して誕生し、当時の人口は26,371人であった。それが令和元年6月には、3分の1 近い8,952人へと急激に減少している。国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、2060年にはさらに3,911人へと大幅に減少することが見込まれている。とくに、市街地以外の地区においては、地理的条件の不利性もあって、人口の減少傾向が著しく、このまま何も手を打たなければ、地域が消滅する可能性があるといっても言い過ぎではない状況にある。

このような危機的状況を回避するために、雇用の創出や学業の場を設けることなどにより、地域で育った若者が、引き続き地域で生活していけるような社会的・経済的な環境を整備することが、当地域にとっては喫緊の課題となっている。

他方で、瀬戸内町の位置する奄美大島は、豊かな自然環境や固有の生活文化に恵まれており、このような地域の価値を守り育てていくことが、地域の発展につながることはいうまでもなく、他にはない地域の優れた価値を決して損なうことがあってはならない。

瀬戸内町を持続可能な地域社会とするためには、自然環境や生活文化に負荷をかけないような配慮をしつつ、慎重に地域振興のための諸施策を講じていくことが不可欠であるということである。

本協議会においては、平成30年10月28日の第1回会議以来、「瀬戸内町に最適なクルーズ船寄港地のあり方」についてさまざまな検討を重ねてきた。これまでの議論を踏まえて、令和元年8月10日の第5回会議において、クルーズ船寄港地のあり方について、以下のとおり提言する。

記1豊かな自然が瀬戸内町の宝であるという認識は共通であると思われる。この掛け替えのない自然環境や景観を保全し、さらに産業の振興をはかるためには、専門家の意見を踏まえた適切な対策を検討する必要がある。

2観光については、奄美群島持続的観光マスタープラン及び世界自然遺産推薦地包括管理計画を踏まえ、観光管理計画(キャリングキャパシティの評価を含む)を策定し、治安の維持を含め適正な旅客の観光管理を検討すること。

3旅客に対する環境教育や啓蒙を行い、最先端の環境配慮型の寄港地を目指すなど、奄美のブランド向上のための諸施策を検討すること。また、世界自然遺産推薦地への観光については、管理を厳しくかつ徹底することを検討すること。

4加計呂麻島住民の6割がクルーズ船寄港地開発計画に反対を表明していることから、加計呂麻島へのクルーズ旅客の入島を原則として回避すること。

5地域への経済効果が確実かつ広範に得られるように、従業員の地元雇用や地元企業による地元産品の販売、各種サービスの提供等については、できる限り具体的な仕組みを検討すること。また、企画段階から地元の自治体や企業が参画できる仕組みを構築すること。

6地域との共生・協働による立案が重要であることから、策定された様々な計画等を広く町民に周知し、多様な意見を聴取する透明性のある組織づくりについて検討すること。

7上記のほか、当協議会の協議の過程で各委員より意見・要望されている様々な事柄については真摯に受け止め、解決のための必要な措置を講じること。

以上令和元年8月10日瀬戸内町長 鎌田 愛人 様

広報せとうち 9月号より
※全文はリンクの令和元年9月号よりご覧ください。

https://www.town.setouchi.lg.jp/joho/cho/chosei/koho/koho-setouchi/2019kohosetouchi.html

  


2019年08月02日

第5回クルーズ船寄港地に関する検討協議会が8月10日に開催されます。

昨年から続いている、第5回クルーズ船寄港地に関する検討協議会が8月10日に開催されます。




1. 日時 令和元年8月10日 午後5時

2. 場所 瀬戸内町役場 4階 委員会室

3. 内容

(1)検討協議会の意見整理について
(2)提言書(案)について
(3)質疑応答
(4)その他

この協議会についてのお問合せは瀬戸内町役場 企画課 産業立地係までお問合せください。

https://www.town.setouchi.lg.jp/sanritsu/cruisekyougi3.html

第4回までと同様ならば、瀬戸内町役場公式YouTubeでライブ配信されるはずです。

https://www.youtube.com/channel/UCK1V3nNTWP6G9jfeyhsR1ew


皆さま、どうぞご覧くださいませ。


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2019年07月17日

2019年7月10日に奄美の自然を守る会よりIUCNに提出したクルーズ船誘致計画について精査を求める要望書の抄訳です。

2019年7月10日に奄美の自然を守る会よりIUCNに提出したクルーズ船誘致計画について精査を求める要望書の抄訳です。

















(記者発表用:日本語は抄訳、本文は英文)

Mr Peter Shadie
Director, IUCN World Heritage Programme
(ピーター・シェイディー代表)

(IUCN 世界遺産プログラム)

10th July, 2019

(2019 年 7 月 10 日)

Amami Nature Conservation Association
Chairman: Toshiya Tahara
23-6 Koniya Miyamae, Setouchi, Oshima-gun
Kagoshima, Japan 8941502

(奄美の自然を守る会)
(代表 田原敏也)
(〒894-1502)
(鹿児島県大島郡瀬戸内町古仁屋宮前 23-6)

Requests regarding the IUCN’s mission for field survey of Amami-Oshima Island,
Tokunoshima Island, the northern part of Okinawa Island, and Iriomote Island, World
Heritage candidate site

(奄美沖縄の世界自然遺産候補地調査に関する要望書)

The Amami Nature Conservation Association (ANCA) was founded in Setouchi Town,
Amami, in February 2018, by people who work to conserve the nature of the Amami
Islands. We have many concerns regarding nature conservation of Amami and are
strongly against Setouchi’s plan to develop and introduce a mega cruise line port to the
area.

(「奄美の自然を守る会」は瀬戸内町で 2018 年に発足しました。私たちは、奄美の自然保
護に関して多くの懸念を抱いており、瀬戸内町に大型クルーズ船の寄港地を作ろうとする
動きに強く反対します。)

Therefore, we would like to express our strong concern and request IUCN to include this
mega cruise line plan into the survey of the IUCN mission this summer. During the field
visit, we would like IUCN to consider the following requests.

(IUCN がこの夏に実施する予定の現地調査に際し、このクルーズ船計画を取り上げ、以下
(記者発表用:日本語は抄訳、本文は英文)
に挙げる項目を考慮していただきたいと思います。)

Plans for mega cruise ship introduction and mass tourism

(大型クルーズ船誘致計画とマスツーリズム)

The IUCN’s evaluation submitted to The World Heritage Center in May 2018 suggested
urgent need for tourism management, nevertheless, one of the local governments,
Setouchi Town, has been trying to introduce mega cruise ships and is planning to build
a new port for 220,000 ton class ship (estimated maximum capacity: 5,400 passengers
and 2,160 crew members) for economic development.

(IUCN が 2018 年に世界遺産センターに提出した評価書において、観光管理の必要性が指
摘されていたにも関わらず、瀬戸内町は 22 万トンクラスの大型クルーズ船の誘致をしよう
としています。)

The development for mega cruise ships and the subsequent large number of tourists
would damage the area in many ways, such as producing enormous amount of
uncontrollable waste that could cause substantial detriment to the integrity of the
proposed World Natural Heritage Site. What is surprisingly noteworthy is that this
mass-tourism promotion has been apparently approved and supported by the central
government, the Ministry of Land Infrastructure and Transport (MLIT).
Unfortunately, the other local government, Amami City, is also considering the
possibility of opening to aggressive tourism. The Naze Port in Amami City, which used
to accommodate 70,000 ton class cruise ships, might accept larger ships of sizes up to
110,000 tons in the coming years. Furthermore, there is a movement, reported in a local
paper, to accept the ships, as large as 170,000 tons, by expanding the pier.

(大型クルーズ船の導入は様々な問題を引き起こし、世界遺産の価値を引き下げる可能性
があるのにも関わらず、国交省があからさまにこの動きを支持しています。
また一方で、現在 7 万トンクラスのクルーズ船を受け入れている奄美市も、港を拡張して
さらに大型の船を受け入れる可能性の検討を開始しています。)

Misunderstanding or lack of sustainable tourism

(持続可能な観光に対する理解不足)

These projects are planned and conducted by the local government and MLIT without
establishing any integrated tourism control scheme, even though local conservation
organizations are opposing them.

(これらの計画は、地元の保護団体の反対にも関わらず、地方政府と国交省により推進され
ています。)

(記者発表用:日本語は抄訳、本文は英文)

One of our biggest concerns is the way of thinking about how to behave as the host of a
World Natural Heritage Site, as it has not been seriously considered and discussed
among Amami’s people, including the local government. When the World Natural
Heritage comes to their mind, the first thought occurring to them is to promote tourism.
Because of a lack of understanding of sustainable tourism, they easily put mass tourism
including mega cruise ship plans into action.

(奄美の人々にとって世界遺産と聞いて最初に思い浮かべるのは観光振興です。奄美の
人々が世界自然遺産に登録されることの意味を深く考えることなく、安易にマスツーリズ
ムに飛びつくことが一番の問題であると、私たちは考えています。)

Policy Discrepancy within the central government, or between MOE and MLIT

(環境省と国交省の政策の不一致)

In the recommendation paper published in February 2019, Japan’s government declared
that it champions sustainable tourism by pursuing the Master Plan of the Amami Island
Group Sustainable Tourism enacted by Kagoshima Prefecture.
Unfortunately, the reality is that the plan has been apparently ignored and nullified by
other parts of the central government, MLIT, supporting the promotion of mega cruise
ships, while the sustainable tourism plans have difficulties in realization on local levels.

(2019 年 2 月の推薦書において、日本政府は鹿児島県の作った「奄美群島持続的観光マス
タープラン」に基づく持続可能な観光を追求することを宣言していますが、国交省が大型ク
ルーズ船の導入をあからさまに推進することにより、実質的に無視されてしまっています。)

Concern on invasive alien species and illegal trade of native species

(外来種侵入および固有種違法取引の懸念)

Mega cruise ship promotion will also pose a new pathway for alien species, which also
was highlighted in the last IUCN evaluation as well as the IUCN WCC recommendation.
In recent years, notably in the Yaeyama Islands, it was reported that native species of
the islands were smuggled out and sold through internet shops at the same time the
cruise ships began their service. We, ANCA, are concerned about the impact of cruise
ship introduction as it regards to invasive alien species and native species conservation.

(IUCN 評価書で外来種の侵入が取り上げられていますが、大型クルーズ船は新たな侵入
経路となりかねません。また、八重山諸島においてはクルーズ船の就航とともに、希少種の
密輸が始まったことが報告されています。)

Defective communication between authority and people

(記者発表用:日本語は抄訳、本文は英文)

(行政と住民間のコミュニケーション不全)

We have become doubtful whether or not the authorities of Setouchi Town and MLIT
truly had an intention of building good communication and letting communities know
about these issues.

(私たちは、瀬戸内町と国交省当局が住民との間で良いコミュニケーションを築く意思が
あるかどうかに疑念を持っています。)

When MLIT officially published their plan of introducing mega cruise ships on August
14, 2017, the following day Setouchi Town had a small meeting in the targeted village
which only had a population of no more than 40 people with the other nine thousand
people of Setouchi not knowing anything about it.

(国交省が 2017 年に大型クルーズ船構想を発表した時に、瀬戸内町は発表翌日、人口わず
か 40 人に満たない当該集落に計画の説明を行ったものの、他の 9 千の瀬戸内町民には知ら
せることはありませんでした。)

The town authority hastily obtained consent from the village assembly and that of four
local business associations in the town without explaining the details of the plan. The
town disguised the situation and mislead the public to think that all the people were
supporting this mega cruise ship project and issued a petition to Kagoshima Prefecture
to help to promote the project in December of 2017.

(町当局は計画の詳しい説明をすることなく、あわただしく当該集落と経済 4 団体からの
要望書をまとめて住民からの支持があるとの体裁をつくろい、10 月には鹿児島県に対して
クルーズ船誘致の協力要請を行いました。)

The local consent from the tourism association and the fishery association, however, were
finally overturned and dismissed, because their consent was approved illegally by a
small number of members without consulting with ordinal members.
Consequently, the town authority was forced to withdraw the petition in May 2018 and
promised that they would hold an advisory committee and openly discuss the
introduction of cruise ships.

(結局、町の観光協会と漁協からの要望書は、正式な手続きを踏んでいなかったことから、
撤回されました。町当局は県に対する誘致協力要請を取り下げざるを得なくなり、新たに問
題をオープンに話し合うための検討協議会の開催を約束しました。)

The committee started in October 2018, comprised of three professors and sixteen other
local members, including ANCA’s chairman, all of whom were selected by the town

(記者発表用:日本語は抄訳、本文は英文)

authority. Although four meetings have been held, the discussions have failed to be
fruitful because the details of the mega cruise ship plan have not been disclosed and
remain vague. Additionally, as the three professional members are all from backgrounds
of engineering or construction, not from environment or tourism, the other uninformed
members have difficulties in focusing on key matters, such as environmental impacts of
cruise ships or sustainable tourism of a World Natural Heritage Site.

(検討協議会は 2018 年 10 月からスタートしました。ただ、誘致計画自体が不明確なまま
で、当局に参加を要請された専門家に環境や観光の専門家は含まれておらず、的を得た議論
は困難であり、実りある結論に達することはできていません。)

Conclusions and requests to IUCN

(まとめ、IUCN に対する要請)

We, ANCA, look forward to seeing the Amami Islands be listed as a World Natural
Heritage Site in 2020. We are afraid that present developments of aggressive tourism
planning conducted thorough policy discrepancies between the MOE and MLIT, have
created a lack of understanding of sustainable tourism, and this malfunctioning
communication between stake holders would make it difficult for us to ensure the
integrity of nature conservation, as well as the objectives and values of the World Natural
Heritage.

(私たちは、奄美が世界自然資産として登録されることを願ってやみません。しかし、現在
環境省と国交省の政策が一致しないなか、住民の持続可能な観光にたいする理解が進まな
いままマスツーリズムが進行すると、世界遺産の価値保全が不可能になることを懸念して
います。)

We believe that IUCN shares our concerns and as such, ANCA requests IUCN to
carefully scrutinize the tourism strategy in Amami, as well as its conduct regarding
nature conservation in the coming field mission to access the proposed World Natural
Heritage Site.

(私たちは、IUCN がこれらの懸念を共有してくださることを信じ、来るべく IUCN の実
地調査において、以上のことを含めて精査してくださることをお願いいたします。)

Best regards,

(敬具)

Toshiya Tahara

Chairman

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奄美の自然を守る会

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2019年07月16日

地元紙、奄美新聞にて、「参院選@奄美③ 西古見クルーズ船寄港地誘致の今」と題してこの問題が取り上げられています。

奄美新聞にて、「参院選@奄美③ 西古見クルーズ船寄港地誘致の今」と題してこの問題が取り上げられています。

参院選@奄美③

西古見クルーズ船寄港地誘致の今

(奄美新聞 2019年7月14日)
 

http://amamishimbun.co.jp/2019/07/14/19325/

 奄美大島の最西端・西古見集落。この静かで小さな集落が「大型クルーズ船」という言葉と紐づけして連想されるようになって1年半以上が経った。町民主体の検討協議会も立ち上がり、事態は収束へ向かうかと思われたが、具体的な方針はいまだに出ていない。ユネスコの諮問機関・IUCN(国際自然保護連合)の世界自然遺産登録に関する現地調査がこの夏から秋にかけて予定されており、登録への影響も懸念される。環境保全と大型クルーズ船寄港地誘致という相反する計画が同時進行で進む状態について、順を追って振り返りたい。

 【経緯】

 事の発端は2017年7月に国土交通省が発表した「島嶼部における大型クルーズ船の寄港地開発に関する調査の結果」という資料。世界最大級のクルーズ船受け入れを想定した寄港地開発が可能な地点を評価するもので、奄美大島と徳之島の4市町村9候補地が「寄港適地」と評価された。発表を受け瀬戸内町は、18年1月に報道されるまで町民に明かさないままに、候補地とされた西古見地区への説明会や県への支援要望書提出などを行い、事態は混乱に陥った。

 昨年2月には町内4団体が連名で、クルーズ船寄港地誘致を求める要望書を出していたことについて漁協・観光協会が署名を撤回。同年3月の町議会定例会では鎌田愛人町長が陳謝し、4月以降の町政懇談会を約束した。

 町政懇談会の中での町民の要望を受け、町は同年10月に「クルーズ船寄港地誘致に関する検討協議会」を設置し、協議を重ねている。今年2月の第3回検討協では米大手クルーズ旅行会社「ロイヤル・カリビアン社」がプレゼンテーションを実施。内容に具体性はなかったものの、▽1社のみが町の公募に手を挙げたこと▽非公開であったこと―などが反対派の批判の的となった。

 この〝プレゼン問題〟の後、世界自然保護基金(WWF)ジャパン、日本自然保護協会などの島外の自然保護団体から反対署名、要望署が提出された。また町内でも寄港候補地の対岸にあたる加計呂麻島の住民過半数から計画の白紙撤回を求める署名が寄せられている。3月には第4回検討協があったが、委員全員が意見を述べるにとどまり、いまだ意見の総括には至っていない。

 【問題の所在】

 各機関・団体の要望書では懸念されるのは一挙に押し寄せる観光客への対応が不可能な点、地区内の環境破壊など多岐にわたる。自然保護団体や地元有志による反対団体「奄美の自然を守る会」は、「世界自然遺産登録への影響」についても指摘。同会は今月10日に要望書を提出し、IUCNに計画への懸念を共有した上での現地調査を求めた。

 同町担当者は、「世界自然遺産登録への影響は絶対にあってはならないこと」とし、「そぐわないならやめるべき」と断言しているが、協議がどう転ぶかは検討協に一任されており、議論の方向性が注目される。

 奄美の自然を守る会がIUCNに提出した要望書内で、同会は「環境省と国交省の政策の不一致」についても言及する。実際、今年3月にあった国土交通委員会で委員(国会議員)からの質問に対し、環境省担当者は国交省が発表した資料について、「国交省において検討されたものと承知しており、作成過程で当省は特段の協議等を受けていない」と答弁。環境省とは一切協議せず、国交省が同資料を発表したことが明かされている。

 国交省・環境省の連携不足については反対派のみならず、町も頭を抱える。計画の発端となった国交省は検討協にもオブザーバー参加し、委員らの質問に答えるなどするが、環境省からはこの事案に対する指摘はないという。要望書を提出してきた民間の自然団体に協力を仰ぐなどしているが、世界自然遺産登録への影響が懸念される中で環境省側の意見は必須ともいえるだろう。

        ◇  ◇   

 町担当者は「じっくりと議論しなければ、将来に禍根を残すことになる」とし、時間をかけた協議の必要性を説くが、世界自然遺産登録の可否についてはタイムリミットが刻一刻と近づく。他市町村の今後の開発計画のためにも環境省からの意見も求め、早急に地域の環境・住民生活に配慮した観光のあり方を見つけることが求められる。



※全文はリンクよりお読みください。

http://amamishimbun.co.jp/2019/07/14/19325/



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奄美の自然を守る会

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2019年07月12日

奄美の自然を守る会より、世界自然遺産候補地の現地調査を担当する国際自然保護連合(IUCN)に要望書を提出いたしました。

奄美の自然を守る会より、世界自然遺産候補地の現地調査を担当する国際自然保護連合(IUCN)に要望書を提出いたしました。

以下、新聞記事です。

クルーズ誘致計画、精査を  IUCNに要望書提出
(2019年7月12日:南海日日新聞)

http://www.nankainn.com/local/%e3%82%af%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%82%ba%e8%aa%98%e8%87%b4%e8%a8%88%e7%94%bb%e3%80%81%e7%b2%be%e6%9f%bb%e3%82%92-%e3%80%80%ef%bd%89%ef%bd%95%ef%bd%83%ef%bd%8e%e3%81%ab%e8%a6%81%e6%9c%9b%e6%9b%b8%e6%8f%90

瀬戸内町が同町西古見・池堂地区への誘致を考えている大型クルーズ船寄港地誘致計画について、反対する奄美の自然を守る会(同町、田原敏也会長)は10日、世界自然遺産候補地の現地調査を担当する国際自然保護連合(IUCN)に要望書を提出した。IUCNが今年夏から秋にかけて奄美大島で行う予定の現地調査に際し、観光管理の観点から同計画についても精査するよう求めている。

 要望書は同日メールで発送。11日、田原会長(63)と杉岡秋美副会長(65)が大島支庁記者クラブで会見し、内容を報告した。

 要望書では▽行政と住民間のコミュニケーション不全▽持続可能な観光に対する住民の理解が進まないままでのマスツーリズム(大衆化された観光)振興▽大型クルーズ船を使った外来種侵入、固有種の違法取引―など、同計画の不備や懸念材料を指摘している。

※全文はリンクよりお読みください。
http://www.nankainn.com/local/%e3%82%af%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%82%ba%e8%aa%98%e8%87%b4%e8%a8%88%e7%94%bb%e3%80%81%e7%b2%be%e6%9f%bb%e3%82%92-%e3%80%80%ef%bd%89%ef%bd%95%ef%bd%83%ef%bd%8e%e3%81%ab%e8%a6%81%e6%9c%9b%e6%9b%b8%e6%8f%90

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2019年07月05日

6月26日に行われた瀬戸内町議会の議会中継データです。

6月26日に行われた瀬戸内町議会の議会中継データです。
大型クルーズ船についての質問だけを抜粋しています。

一般質問内容の全文はリンクよりお読みください。
http://www.town.setouchi.lg.jp/…/docume…/ippannsitumonn6.pdf

通告1 質問者:安 和弘 議員

1.町長の政治姿勢・行政のあり方について

(1)瀬戸内町議会は,この4月14日から18日にかけて,議会で初めてカケロマ・ 請・与路・西方・山郷,最終日市街地と議会報告会を行いました。 その中に於いて,当然でありましょうが我々議員に対しての叱責,集落・地域 の要望,そして最も多かったのがフェリ-カケロマ・定期船「せとなみ」の欠航 対策について,次いで大型クル-ズ船寄港についての質問でありました。 フェリ-に関しては,現在協議会が発足したばかりですので,今後の推移を見 守るとして,クル-ズ船についてはこれまでに何度も議会でも討論され,その解決 に向けての協議会も昨年10月に設置され,この3月までに4度も協議を行いまし たが,何ら進展のないまま現在に至っています。それは,何故でありましょうか? まず,その件について伺います。

(2)次に,このクル-ズ船に関して,カケロマの6割強の住民から反対の署名が提 出されたとの報道がありました。町としてどの様に対処されるのか。伺います。 又,同様の件で関東在住の「大型クル-ズ船西古見寄港誘致反対の会」から, 反対理由を添付した上で,上申書が協議会に提出されておりますが,その取り扱 いをどうされるのか。伺います。

※実際の質問内容と町側の答弁については瀬戸内町議会中継アーカイブをご覧ください。

http://smart.discussvision.net/smart/tenant/setouchi/WebView/rd/speech.html?council_id=5&schedule_id=2&playlist_id=1&speaker_id=9&target_year=2019

通告2 質問者:中村 義隆 議員

② クル-ズ船誘致計画は2年が経過しようとしていますが,今だ解決策がでず混 乱を招いておりますが近況を伺います。

※実際の質問内容と町側の答弁については瀬戸内町議会中継アーカイブをご覧ください。

http://smart.discussvision.net/smart/tenant/setouchi/WebView/rd/speech.html?council_id=5&schedule_id=2&playlist_id=2&speaker_id=7&target_year=2019

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奄美の自然を守る会

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2019年06月29日

6月26日に行われた瀬戸内町議会の一般質問内容です。大型クルーズ船についての質問だけを抜粋しています。

6月26日に行われた瀬戸内町議会の一般質問内容です。
大型クルーズ船についての質問だけを抜粋しています。

全文はリンクよりお読みください。
http://www.town.setouchi.lg.jp/gikai/documents/ippannsitumonn6.pdf

通告1 質問者:安 和弘 議員

1.町長の政治姿勢・行政のあり方について

(1)瀬戸内町議会は,この4月14日から18日にかけて,議会で初めてカケロマ・ 請・与路・西方・山郷,最終日市街地と議会報告会を行いました。 その中に於いて,当然でありましょうが我々議員に対しての叱責,集落・地域 の要望,そして最も多かったのがフェリ-カケロマ・定期船「せとなみ」の欠航 対策について,次いで大型クル-ズ船寄港についての質問でありました。 フェリ-に関しては,現在協議会が発足したばかりですので,今後の推移を見 守るとして,クル-ズ船についてはこれまでに何度も議会でも討論され,その解決 に向けての協議会も昨年10月に設置され,この3月までに4度も協議を行いまし たが,何ら進展のないまま現在に至っています。それは,何故でありましょうか? まず,その件について伺います。

(2)次に,このクル-ズ船に関して,カケロマの6割強の住民から反対の署名が提 出されたとの報道がありました。町としてどの様に対処されるのか。伺います。 又,同様の件で関東在住の「大型クル-ズ船西古見寄港誘致反対の会」から, 反対理由を添付した上で,上申書が協議会に提出されておりますが,その取り扱 いをどうされるのか。伺います。

通告2 質問者:中村 義隆 議員

② クル-ズ船誘致計画は2年が経過しようとしていますが,今だ解決策がでず混 乱を招いておりますが近況を伺います。

※全文はリンクよりお読みください。
http://www.town.setouchi.lg.jp/gikai/documents/ippannsitumonn6.pdf

議会の録画データはまだ配信されておりません。配信されましたら随時お伝えいたします。

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奄美の自然を守る会

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2019年06月28日

先日、6月26日の瀬戸内町議会一般質問での大型クルーズ船についての質問についての町長の返答の記事です。

先日、6月26日の瀬戸内町議会一般質問での大型クルーズ船についての質問についての町長の返答の記事です。

南海日日新聞 2019年6月27日

「思い受け、判断する」

鎌田町長 クルーズ船寄港地誘致で 瀬戸内町町議会

瀬戸内町議会は26日、一般質問があり、安和弘、中村義隆、元井直志の3議員が町政全般をただした。
同町の西古身地区に誘致を検討しているクルーズ船寄港地開発計画に関して、加計呂麻島民から人口の6割を超える反対署名提出と、関東在住出身者から計画反対の上申書提出があったことを受け、鎌田愛人町長は「重く受け止めている。本町のクルーズ船誘致の在り方について、皆さんのさまざまな思いを含め、私自身判断したい」と述べた。
公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン、東京)から計画に反対する緊急声明、住民参加型の保全観光利用計画づくりなどの要望を受けたことに対して、眞地浩明企画課長は今後、科学的根拠に基づくキャリング・キャパシティー(環境収容能力)の設定などを同法人と共に進める考えを示した。
防災行政無線の戸別受信機について町当局は、2020年から4カ年計画で全世帯に整備するとした。

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